きみのて

 夢はきっと、みのりんりん!
 皆さんこんにちは、MORE MORE JUMP!の花里みのりです!
 ……えっと、突然ですがその、わたしは今、

「みのり、こうして見てみるととても綺麗な手してるね」
「そ、そうでしょうか……!?」

 は、遥ちゃんに……爪のお手入れをしていただいています……。


 遥ちゃんのネイルを見て「かわいい」って呟いた瞬間「興味ある?」「みのりもアイドルなんだから意識していかないとね」「せっかくだし私がやってあげるよ」と一瞬で逃げ道を塞がれてしまいまして、今はこうやって遥ちゃんに爪を切ってもらってます……。
 ど、どうしてこんなことに……というか、さっきからずっと、遥ちゃんの手が、触れてて!!

「は、遥ちゃん……」
「あ、ダンスの時とかに危なくないようにちょっと短めに切ってみたんだけど、大丈夫だったかな」
「あ、はい、だいじょうぶです……!!」
「よかった。それじゃあやすりかけていくね」

 と、とても「恥ずかしいから手を離して」だなんて言える雰囲気じゃありません……!
 で、でもこのままだとドキドキで心臓がバクハツしちゃいそうで……ど、どうしよう……!

 ……遥ちゃんの手。
 肌が白くてすらっと伸びた指がとっても素敵で……派手になりすぎないようにまとめられた蒼いネイルも相まって、お人形さんみたいにかわいい手をしていて。私の手を支える左手からは、少しだけひんやりとした、心地いい手の冷たさが伝わってきて……。

 ……ってわたしのバカー!! 意識しちゃったせいで余計にドキドキしてきちゃったよ〜!!
 て、手震えたりしてないよね? 熱くなっちゃったりしてないよね?
 やっぱりちょっと休憩させてもらおう……!! ちゃんと息を整えて、それからゆっくり——
「みのり」
「ひゃい!?」

「こういうのも楽しいね。ねぇ、せっかくだし私とお揃いのネイルにしてみてもいいかな?」

 ——子供っぽい笑顔で呼びかける遥ちゃんは、なんだかとてもはしゃいでいるように見えまして。


「……きゅう……」
「み、みのり!? どうしたの急に!? しっかりして、みのり——!!」

 ……遥ちゃん……その顔は……反則だよ…………。
 最後にそんなことを思いながら、遂にキャパオーバーを起こした私は静かに意識を手放しました…………。

- Afterword -
2021/04/11 「みのはる100ラリー」1本目

「みのはる100ラリー」とは、2人で交互にみのはるの作品を打ち合う企画です。
各50本、合計100本の執筆を目標とします。
控えめに言って馬鹿です。なんでこんなこと考えたのか今の私には理解ができません。

ともあれ、そんな狂気の企画はこの作品から始まりました。
当時の私もジャブとして書いたと言っていますし、文字数も雰囲気も軽めの作品です。
昔はこういう1,000字未満の軽めの作品も多かったのですが……最近はめっきり書かなくなりました。
スタイルの変化によるものなので、あまり悪いことだとは思っていませんが……。
こうして見返してみると、少しだけ懐かしくは感じますね。